基本的に、関わっている人たちがニコニコしている案件というのは、パイが大きくなって、利益が膨らんで、文句を言わなくても常識的な努力さえしっかり払っていれば不安がない状態に限られます。逆に言うならば、いま儲かっていても来年は分からんとか、いまもう金がなくなりつつあるとか、人事抗争に明け暮れてて本業に集中できる状態にないとかって事案は、再起可能かどうかの判断を下すリーダーシップのある人がいるかによって結論が異なることになります。このリーダーシップを取る人が、必ずしも偉い人とは限らないのが要注意です。偉い人は、やりたいことに集中したがるので、うまくいかない案件は取り巻きに任せて自分は常にフェードアウトしようとします。偉い人がリーダーシップを発揮するタイプの物件での敗戦処理は、偉い人がその物件にのめり込んでいるときです。
偉い人がリーダーでない場合、たいてい、リーダーシップを発揮するための前提条件があります。創業者や大株主の一族や部門長であったり、その組織で主たる部門を育て上げた人だったり、財務部門のトップだったり、あるいは労組、役人あがり、銀行から来た、MBAとりました、社歴が長いなど、必ずその人のバックグラウンドがリーダーシップの根源となります。ところが、それは同時にその人の欠点であり、失敗のポイントを兼ねております。創業者が昔からの成功体験を引きずったまま組織を自滅に追い込むとか、自分の部門の利益ばかりを追求し調和の取れた予算が組めないとか、MBA取ったけど本人はただの馬鹿だったとか、そういう個別の事例ごとに行うべき解決策は異なります。そういう解決策が然るべきタイミングで発動できなかったとき、事案は再建・再生案件から敗戦処理へと自動的にシフトすることになるのです。そして、何故か敗戦処理に限っていうと、社内で話されている事情よりも、他所から出る話のほうがよほど正確で速い、ということも容易に起きるわけです。
○○○としては一流だが、人間としてはクズな偉人との付き合い方: 切込隊長BLOG(ブログ) Lead‐off man’s Blog